GitHub Copilotは、さまざまな言語でのコーディングを強力にサポートしてくれるサービスです。
しかし、具体的な利用方法が分からなかったり、金額がいくらかかるのか分からなかったりして、利用するのをやめる人が多いです。
この記事では、GitHub Copilotでは何ができるのかを具体的な利用例や画像を交えて解説します。
あなたのビジネスにどのように活用できるのか理解できるので、ぜひ最後までご覧ください。
GitHub Copilotとは?何ができる?

GitHub Copilotとは、プログラマーのコーディング作業を手助けするサービスです。
プログラマーが入力したコードの自動補完や関数の生成など、作業時間の短縮や効率化ができます。
GitHub Copilotは、以下のような複数言語に対応しています。
- Python
- JavaScript
- Ruby
- C#
- C++
- C など

プログラミングは言語により、活用される分野が異なります。
上記のように複数の言語に対応していれば、アプリ開発やシステムプログラミング・機械学習など、さまざまな分野に活用できるでしょう。
GitHub Copilotの料金
GitHub Copilotの各プランの料金は以下の通りです。
Free | Pro | Business | Enterprise | |
価格 | 無料 | 10ドル/月 | 19ドル/月 | 39ドル/月 |
チャット機能 | 50回まで | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
コード補完機能 | 〇(2000回まで) | 〇 | 〇 | 〇 |
デバッグとセキュリティ修復の支援 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
OpenAI o1へのアクセス | × | 〇 | 〇 | 〇 |
OpenAI o1-miniへのアクセス | × | 〇 | 〇 | 〇 |
VS Code での複数ファイルの編集 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
GitHubでのコードレビュー | × | 〇 | 〇 | 〇 |
ユーザー管理 | × | × | 〇 | 〇 |
IP補償 | × | × | 〇 | 〇 |
コーディングガイドラインの設定 | × | × | × | 〇 |



無料プランでも十分にGitHub Copilotの機能を試せます。
しかし、回数制限があるため、ビジネスで多用するのは難しいでしょう。
最上位プランのエンタープライズは、「IP補償」や「コーディングガイドラインの設定」など複数人で利用しても安心な機能が付いています。
VS Code用の無料プラン
Microsoftの提供する「VS Code(Cisual Studio Code)」でも、GitHub Copilotの利用が可能です。
VS Code向けにもフリープランが用意されていて、無料で利用できます。
VS Codeでのフリープランは、本家と同じくチャット機能は50回まで、コード補完は2000回までなどの制限があります。



まずは無料で利用してみて、使い勝手がよければ有料版へ移行しましょう。
学生向けの特典
学生であれば、GitHub Copilotのプロプランを無料で利用可能です。
コーディングや開発を始めたばかりの学生にとって、GitHub Copilotは強い味方になります。



しかし、料金が発生するため、利用するのをやめてしまう学生も多いです。
必ず学生向けの特典を受けて、学習を効率的に進めましょう。
学生がGitHub Copilotを無料で利用するには、まずGitHubのウェブサイトから学生の登録をしてください。
その後、GitHub Copilotにアクセスしてログインします。
GitHubのアカウントとGitHub Copilotを紐づければ利用が可能になります。
GitHub Copilotのメリット・デメリット
GitHub Copilotには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
・効率的に開発できる・複数の言語を扱える ・エラーを減らせる | ・有料プランは費用がかかる ・コードが常に正しいとは限らない ・著作権侵害の可能性がある |



GitHub Copilotの最大のメリットは、開発の効率化です。
コーディングの際に、AIが条件に合うコードを自動的に提案してくれます。
自分でコードを調べたり、入力したりする手間が省けるため、大きな時間削減が可能です。



GitHub Copilotのデメリットは、サブスクリプションで毎月費用が発生することです。
もっとも安価なプロプランの料金は、月額10ドル(約1,500円)です。
あまりコーディングをしない人にとっては、大きな負担となります。
しかし、毎日のようにコーディングをするのであれば、月額10ドルは大きな問題とはなりません。



GitHub Copilotのもう一つのデメリットは、誤ったコードを生成する可能性がある点です。
他の生成AIと同じく、GitHub Copilotはこれまでの学習結果からコードの生成をおこないます。
間違いのあるコードを学習すれば、バグを含むコードを生成してしまうでしょう。
また、既存のコードを許可を得ずに生成してしまい、著作権侵害を起こす可能性があります。
そのため、GitHub Copilotで生成したコードをそのまま使用するのではなく、必ずチェックするようにしましょう。
GitHub Copilotの使い方
GitHub Copilotを利用するには、まず公式サイトでサインインをする必要があります。
公式サイトのトップページで、「Get started free」をクリックしてください。
メールとパスワードを入力して、サインインをします。アカウント登録していない場合は、事前に登録してください。
GitHub Copilotが使える状態になったら、VS Codeにも導入しておきましょう。
まずは、VS Codeのトップ画面右側の「拡張機能ビュー」をクリックしてください。
拡張機能ビューは、Ctrl+Shift+X(Windows / Linux)またはCmd+Shift+X(macOS)でも表示可能です。
検索欄が表示されるので、「GitHub Copilot」と入力します。
検索結果にGitHub Copilotが表示されるのでインストールしてください。
検索結果には公式以外の機能も表示されるので、提供元が「GitHub」になっていることを確認しましょう。
VS Codeへのインストールが完了したら、いったんGitHub Copilotの公式に戻ります。
GitHub Copilotは、ChatGPTと同じく会話形式での質問が可能です。
トップページの下部に、質問欄が表示されます。ここに知りたいことを入力してみましょう。
今回は、「JavaScriptでの色の指定方法を教えて」と質問したところ、以下の答えが返ってきました。
JavaScriptでの色の指定方法が、複数提案されました。
具体的なコードの記載もあるため、コピペすればコーディングが完了します。
GitHub Copilotの活用事例
GitHub Copilotは、「コードの補完」や「コードに関する質問」で活用できます。



ここでは、GitHub Copilotの具体的な活用事例を解説します。
コードの補完
コードの補完は、GitHub Copilotのメインともいえる機能です。
例えば、VS Codeで言語をJavaScriptに設定して、「DocumentFragment」と入力します。
GitHub Copilotが続きのコードを推測して、提案してくれました。
グレーの部分にマウスを合わせると選択肢が表示されるので「Accept(受け入れる)」をクリックすると、提案されたコードが入力されます。
この補完機能を活用すれば、入力する字数を大幅に減らせるので作業の効率化に繋がります。
コードに関して質問やレビューをする
GitHub Copilotはチャット機能を利用して、自然言語での質問が可能です。
コーディングに関する知識がほとんどない人でも、質問をするだけでコードを作成できます。



GitHub Copilotのトップページ下部に、質問の入力欄があります。自由に質問してみましょう。
VAコードでは、GitHub Copilotをインストールすると、左側に入力欄が表示されます。
GitHub Copilotを実際に使ってみた
ここでは、GitHub Copilotを実際に使って、カレンダーと電卓のコードを生成してみます。
カレンダーを作ってみた
GitHub Copilotの性能を確かめるために、試しにカレンダーを作ってもらいましょう。
VS Codeの質問欄に、「2025年のカレンダーを作ってください」と入力します。
数秒でコードが表示されました。
このコードを実行すると、以下のように2025年のカレンダーが表示されます。
続いては、HTMLでも2025年のカレンダーを作ってもらいました。
より見やすくするために「土曜日と日曜日は赤色で表示してください」と付け加えました。



この質問も入力して数秒で、以下のコードが作成されました。
このコードを実行すると、指示通りに土曜日と日曜日が赤色で表示されています。



この方法であれば、コードをまったく知らない初心者でも、問題なくカレンダーを作成できるでしょう。
電卓を作ってみた
続いては、GitHub Copilotに「HTMLで電卓を作ってください」と入力します。
以下のコードが生成されました。
コードを生成するだけでなく、それぞれのコードがどのような意味を持つのか、解説もしてくれます。



解説を確認しながらコードを見ていけば、どのような構成になっているのか理解できるでしょう。
生成されたコードを実行すると、以下のような電卓になります。
少し使いづらさはありますが、問題なく四則演算ができます。



レイアウトを指定してコードを生成すれば、より使いやすい電卓になるでしょう。
GitHub Copilotに関するよくある質問
GitHub Copilotに関するよくある質問に回答します。
GitHub Copilotは日本語で使える?
GitHub Copilotは日本語に対応しているため、日本語で質問をすれば、日本語で回答してくれます。
ただし、VS CodeでGitHub Copilotを使用する場合は、VS Code自体を日本語化する必要があります。



以下のように、VS Codeを日本語に設定してください。
VS Codeを日本語化するには、まず画面上部のタブ「View」から「Command Palette」を選択します。
検索欄が表示されるので、「language」と入力して、検索結果の「Configure Display Language」をクリックしてください。
対応している言語が表示されるので、「日本語」をクリックします。
「日本語に変換しますか?」と表示されるため、「Restart」をクリックします。
VS Codeが再起動され、日本語で表示されるようになります。
GitHub Copilotを利用する時の注意点は?
GitHub Copilotを利用する時は、著作権の侵害に注意する必要があります。
GitHub Copilotは膨大な既存のソースコードを学習しているため、学習した内容と同じコードを生成する可能性があるためです。



公開されているソースコードであっても、そのままでの利用や改変を禁止しているものもあります。
知らずのうちに他人のソースコードを利用してしまうと、著作権の侵害になる可能性があるので注意してください。
ビジネスでGitHub Copilotを利用するのであれば、ビジネスプランがおすすめです。
ビジネスプランは、GitHub上のパブリックコードと一致するコードの生成をブロックする機能が付いています。
GitHub Copilotの解約方法は?
GitHub Copilotの有料プランを解約するには、まずは、右上の自分のアイコンをクリックしてください。
アイコンをクリックするとメニューが表示されるので、「Setting」をクリックします。
続いて、「Billing and plans」→「Plans and usage」の順でクリックしていきます。
現在契約中のプランが表示されるので、「Cancel」をクリックしてください。
トライアル中の場合は、「Cancel trial」と表示されています。



Cancelをクリックするとアンケートが表示されるので、回答が完了すると解約されます。
まとめ
GitHub Copilotとは、さまざまな言語のコーディングをサポートしてくれるサービスです。
自然言語での質問ができるので、プログラミング言語を学習し始めたばかりの人でも簡単に操作できます。
また、定番エディタであるVS Code上での利用も可能で、コード補完やコードレビューなどにも活用可能です。
GitHub Copilotは無料でも利用できますが、チャットやコード補完などの機能に制限があります。



ビジネスで長時間使用するのであれば、プロプラン以上を契約しましょう。
GitHub Copilotは、誰でも簡単にコーディングができる便利なツールです。
しかし、知らず知らずのうちに著作権を侵害してしまう可能性があります。
GitHub Copilotの注意点を把握したうえで、適切にビジネスに活用してプログラミングの負担を減らしてください。