楽曲を作る際に、下記のような悩みを持った方も多いのではないでしょうか。
- 「簡単にオリジナルの楽曲を制作したい」
- 「オリジナルの楽曲がなかなか思いつかない」
そんな時に、楽曲生成AIである「Suno」を活用すると、オリジナルの楽曲を簡単かつ大量に生成することが可能です。
本記事では、Suno の概要や使い方、実際の楽曲制作までご紹介します。本記事を読むと上記の悩みが解決されるだけでなく、Sunoの具体的な操作方法の理解・実践まで繋げることができるため、ぜひ最後までご覧ください。
音楽生成AIサービス「Suno(スノウ)」とは
Sunoとは、テキストから音楽を生成するAIサービスです。
これまでにも、Google社の「MusicLM」やMeta社の「MusicGen」など、テキストから音楽を生成するAIサービスが登場していますが、ユーザーが歌詞を追加したり、歌声を生成することはできませんでした。

Sunoは歌声の生成機能を持ち、操作性が簡単なので、誰でも簡単にオリジナルの音楽が作れるよ。
また、最新版のSuno v4では、従来のv3.5モデルに比べて、性能面で大きな進化を遂げています。
「Suno v4」のアップデート内容
2024年11月にリリースされた最新バージョン「Suno v4」は、前世代(v3.5)と比べて以下のような大幅な性能向上が行われました。
- 音質と楽曲表現力が格段に進化
長時間の音声も高精度で生成できる新たな技術を採用し、サビやブリッジといった構成要素をより豊かに再現できるようになりました
ドラムの細かいフィルインや人間らしいニュアンスも自然に反映され、より立体的な音作りが可能です。 - 歌詞作成もAIがサポート
これまでは歌詞を手動で入力する必要がありましたが、v4では「ReMi」という歌詞生成AIを新たに導入。
「切ないバラード風で」などといったリクエストに応じて、独自性のある自然な歌詞を自動で生み出してくれます。 - 歌声のリアリティが大幅アップ
従来のボーカルはやや機械的と感じられる場面もありましたが、新バージョンでは声の抑揚やブレス、声の立ち上がりまで精細に表現。
左右の広がりも感じられる、まるで本物の歌手が歌っているかのような自然な音質が実現しています。 - AIカバー機能の自由度向上
手持ちのメロディや鼻歌をもとに、ジャンルを変えて歌入りの楽曲に仕上げる「Covers」機能も進化。
既存曲のリミックスやインスト音源へのボーカル追加など、用途が一気に広がりました。 - 旧バージョンの楽曲もアップグレード可能に
過去にv3系で作成した音源も、v4の最新音質やアルゴリズムを使って再生成することができます。
昔の作品をより洗練されたサウンドで蘇らせることが可能です。
いずれもAI音楽が“実用レベル”に達したことを強く印象付けるアップデートであり、テキストからわずか数十秒で4分ほどのフル楽曲を作れるのは大きな衝撃と言えるでしょう。
Suno新機能の「Personas」とは?
Suno v4の目玉機能のひとつが、楽曲ごとの「声質・雰囲気・スタイル」を抽出して再利用できる「Personas」です。
従来はAIが曲を生成するたびにボーカルの声色やミキシング手法が変わりがちで、同じアーティスト風の曲を複数作るのは難しい課題でした。
Personasを使えば、お気に入りの曲から“音楽的個性”を丸ごと取り出して保存し、別の曲作りに適用可能になります。



たとえば、下記のような特徴を「Persona」として登録しておけば、新しい曲を作るときにワンクリックで同じ雰囲気を再現できるのです。
- 柔らかい女性ボーカル
- アコースティック楽器中心の暖かいサウンド
- 軽めのリバーブ感
これによって、一貫した作風を持つ“AI上のバーチャルアーティスト”を育てるイメージで楽曲制作が可能になります。
現在、PersonasはProまたはPremierといった有料プラン限定の機能ですが、コミュニティに公開されているスタイルの中には、すべてのユーザーが利用できるものも存在します。
「Suno」の料金体系
Sunoには、「Basic Plan」「Pro Plan」「Premier Plan」という3つのプランがあります。
それぞれの違いを表にまとめました。
Basic Plan(無料プラン) | Pro Plan | Premier Plan | |
---|---|---|---|
料金 | 無料 | 10$/月 | 30$/月 |
生成できる数/日 | 1日最大10曲 | 500曲相当 | 2000曲相当 |
同時に生成できる数 | 2曲 | 10曲 | 10曲 |
利用者が多い場合の優先度 | 後回し | 優先 | 優先 |
商用利用 | 不可 | 可 | 可 |
最新モデルの使用 | 不可 | 可 | 可 |
試しに楽曲を作成してみたい方は「Basic Plan」、商用利用したい方や大量の楽曲を作成したい方は「Pro Plan」「Premier Plan」に登録しましょう。
【簡単】Suno の使い方
続いて、「Discord」or「Google」or「Windows」いずれかのアカウントでログイン(もしくは新規作成)しましょう。


画面左側の“作成する”を押すと、楽曲作成画面に移動します。
楽曲作成画面内の“曲の説明”部分にプロンプト(単語)を入力すると、入力した内容に沿った楽曲が2曲生成されます。


試しに「happy, japanese pop」と入力すると、以下の楽曲が生成されました。


楽曲を聞いてみた所、明るいPopな曲調で歌声もしっかり生成されていました。
一方で、作成する際にJ-popをイメージしていたのですが、歌詞が全て英語になってしまいました。
日本語の歌詞で生成したい場合は、一例として以下の方法も参考にしてください。
細かく楽曲生成したい場合(日本語歌詞)
ChatGPTに歌詞や曲のスタイルを考えてもらってから、Sunoを用いる方法もお手軽でより細かく楽曲生成できます。



たとえば、ChatGPTに「J-popの楽しい楽曲を作成したいです。 歌詞を考えてください。」と指示し、歌詞を考えてもらうと良いよ。
Sunoの“カスタムモード”をクリックし、先ほどChatGPTに考えてもらった題名や歌詞を入力します。


すると、指示した歌詞通りの楽曲が生成されます。


Sunoを活用する3つのメリット
Sunoを活用するメリットとして、「誰でも簡単に楽曲を制作できる」「あらゆる言語の楽曲を生成できる」「Discord上で操作できる」ことがあります。それぞれについて説明します。
1.誰でも簡単に楽曲を制作できる
楽曲制作を1から自分で行う場合、作詞・作曲のスキルや独自性を生むアイデアなどが必要です。



自分で1から楽曲制作すると、制作に必要なソフトウェアや機材を揃えるための資金や時間なども必要になるのは課題だよね。
一方で、Sunoを使えば誰でも簡単に楽曲を制作できます。
Suno を用いると、プロンプト(単語)を入力するだけで楽曲を作成できるのに加え、題名や歌詞を決めてメロディーを作成することも可能です。
また、アップデートによりインスト曲(ボーカル無し)の指定も可能になりました。
操作性もわかりやすいので、非常に便利でしょう。
2.あらゆる言語の楽曲を生成できる
Sunoは、あらゆる言語の楽曲を生成できます。



母国語はもちろんのこと、知らない国の楽曲も作成することができます。
これまでは自分で歌詞を考える必要があるため、言葉の意味を理解しないと楽曲を作成できませんでしたが、SunoやChatGPTを活用すれば、“歌詞の言語の意味を理解していなくとも”楽曲を作成することができます。
また、アップデートによりプロンプトの理解が高まったので、より現地の楽曲に近いものが作成できるようになりました。
3.企業やプロジェクトのブランディングを強化できる
AIが自動生成した楽曲であっても、Proプラン以上の契約をしていれば商用利用が認められており、企業の広告やキャンペーンなど幅広い用途に活用できます。



特に「Personas」機能を活用すれば、自社ブランドにマッチした音楽スタイルをテンプレートとして設定し、そのイメージを反映させた楽曲を次々と生み出すことが可能です。
店舗BGMからプロモーション動画の音楽、CMソングまで、一貫性のある音楽演出を手軽に実現できるでしょう。
Sunoに関するよくある質問
Sunoに関するよくある質問を一問一答形式でまとめました。既に説明した内容もありますが、改めてご確認ください。
Sunoは無料で使える?
「Basic Plan」は無料で使用可能です。
商用利用はできませんが、1日あたり10曲作成できます。生成する曲数を増やしたり、商用利用したりする場合は有料となります。
Sunoのスマホアプリはある?
Sunoのスマホアプリは、2024年7月にiOS版、同年12月にAndroid版がリリースされています。
Sunoは日本語に対応してる?
Sunoは日本語に対応しています。Sunoの“カスタムモード”にて、題名・歌詞を指定できるので日本語で設定しましょう。
Sunoで生成した音楽は商用利用可能?
無料では不可、有料では可能となります。
商用利用するには、「Pro Plan」(10$/月)か「Premier Plan」(30$/月)に登録しましょう。
まとめ
Suno v4は、AI音楽の可能性を次のステージへと引き上げました。
単に“聴ける”だけでなく、“実用に耐える”クオリティの楽曲を短時間で生成できるようになったことで、AI音楽は新たなフェーズに突入しています。
なかでも「Personas」は、自分だけのアーティスト像や音楽スタイルをAIで定義し、独自の音楽世界を創り上げるという、まったく新しい創作体験を提供しています。
今後は著作権や法的な側面についての議論がさらに活発になると予想される一方で、企業や音楽レーベルとの連携によって、より開かれた音楽制作のエコシステムが広がっていく可能性もあるでしょう。
興味のある方は、まずは無料プランでSunoを試してみてください。完成までのスピードと音の完成度に、きっと驚かされるはずです。