ChatGPT(チャットGPT)を使って、議事録作成ができることをご存知ですか?
会議内容を自動で要約し、重要なポイントを整理するChatGPTを活用すれば、手作業での作成よりもスピーディーかつ正確に議事録をまとめられます。
しかし、音声データの文字起こしには別ツールが必要だったり、無料版と有料版で精度に差があったりと、注意点もいくつかあります。
この記事では、ChatGPTを使った議事録作成の手順や、プロンプト例、無料版と有料版の違い、さらには議事録特化のツール「Notta」まで詳しく解説します。効率よく、正確な議事録を作成したい方は必見です。
ChatGPTで議事録作成はできるのか
結論から言うと、ChatGPT(チャットGPT)で議事録作成は可能です。
ChatGPTを活用することで、会議内容を要点ごとに整理してわかりやすくまとめられるため、手作業でメモをまとめるよりもスピーディーかつ正確に議事録を作成できます。
具体的なメリットは以下の通りです。
- 大幅な時短につながる
長い会議内容を短時間で要約してくれるため、作業時間を大幅に削減できます。
- 作成者による質のバラつきがない
作成者による議事録の質のバラつきを抑え、品質を平準化できます。
- 要点の見逃し防止
発言内容を漏れなく要約できるので、重要な決定事項を見逃す心配がありません。
- 柔軟なカスタマイズ
プロンプト(指示文)次第で、要約形式や強調したいポイントを自由に調整できます。
一方で、ChatGPTには音声データを直接文字起こしする機能はありません。

音声データを文字起こしする際には、別のツール(例:Notta)を併用する必要があります。
以上のことを理解して活用すれば、ChatGPTは議事録作成の強力なサポートツールとなるでしょう。
ChatGPTで議事録を作成する手順
それでは、ChatGPT(チャットGPT)を活用して議事録を作成する具体的な手順を見ていきましょう。
1. 会議の音声データを文字起こしするやり方
先述した通り、ChatGPTには音声データを直接文字起こしする機能はありません。
そのため、まずは文字起こし用のツールを使って、会議などの音声データを文字起こしする必要があります。



文字起こし用のツールは、精度が高く、リアルタイムでの文字起こしにも対応する「Notta」がおすすめ!
Nottaを使えば、音声データを文字起こしする方法はとても簡単。音声データをアップロードするだけで、あとは自動的に文字起こしが完了します。
おすすめの文字起こしツールについては、以下の記事で紹介しているので、よろしければご覧ください。


2. ChatGPTに入力するやり方


まずは、ChatGPTにログインをしましょう。
既にアカウントがある方は「ログイン」から、無い方は「新規登録」からアカウントを作成してください。



新規登録方法の詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。




続いて、入力欄にプロンプト(指示文)を入力しましょう。
ここでは、以下のプロンプトを入力しました。
以下の会議内容を要約してください。重要なポイントを箇条書きにしてください。


そして、先ほどのプロンプトの下に、文字起こしされた音声データを添付します。
今回は、新作テントの開発会議を想定した以下の文字起こしデータを添付しました。
文字起こしデータを見てみる




Enterキーを押すと、ChatGPTが自動で要約を作成します。
生成結果を確認すると、会議のまとめや次回のアクションプランが簡潔にまとめられているのが分かりますね。
生成結果を見てみる


3. 出力された議事録を編集・整理するやり方
ChatGPTが生成した議事録は、そのまま使うこともできますが、より読みやすくするために編集・整理することも一案です。
特に、重要なポイントを強調したり、話の流れをスムーズにすることで、会議の内容がより明確に伝わります。
- 見出しを追加して構造化する
会議のテーマや議題ごとに見出しを追加することで、内容を整理できます。
- 箇条書きにして読みやすくする
箇条書きを使って、要点をわかりやすく整理することで、決定事項や次のアクションが明確になります。
- 重要なポイントを強調する
太字や色を使って重要なポイントを強調することで、見落としを防げます。
- 必要に応じて修正・追記する
誤字や表現の違和感がある場合は修正し、発言のニュアンスが正確に伝わるように言い換えることも重要です。



これらのポイントを押さえることで、ChatGPTの生成結果をより読みやすく、伝わりやすい議事録に仕上げられます!
【プロンプト例】精度の高い議事録を作成するやり方
ChatGPT(チャットGPT)を使って、精度の高い議事録を作成するためのプロンプト例を紹介します。
プロンプトを工夫することで、シンプルな要約文、話し手別の整理、決定事項の強調など、様々な形式の議事録を作成できます。
なお、今回使用する音声データは、新作テントの開発会議を想定したものです。以下の文字起こしデータをもとに、各プロンプト例の生成結果を確認していきます。
文字起こしデータを見てみる


シンプルな要約文にするプロンプト例
以下は、ChatGPT(チャットGPT)を使ってシンプルな要約文を作成するためのプロンプト例。「長い会議内容をコンパクトにまとめたい」という場合に最適です。
以下の会議内容を要約してください。重要なポイントを箇条書きにしてシンプルにまとめてください。
(ここに文字起こししたテキストを貼り付ける)
生成結果
上記のプロンプトを使ってChatGPTに入力した結果、以下のようなシンプルな要約文が生成されました。



上記のプロンプトを使ってChatGPTに入力した結果、以下のようなシンプルな要約文が生成されました!


- ミーティング後に要点だけを素早く共有したい場合
- 上司やクライアントに、簡潔な報告を行いたい場合
- 長文を読みたくない忙しいビジネスパーソン向けに、重要な結論だけを伝えるとき
話し手別に整理するプロンプト例
続いては、会議の内容を話し手別に整理するプロンプト例を紹介します。このプロンプトを使うことで、誰が何を発言したのかが明確な議事録を作成できます。
以下の会議内容を話し手ごとに整理してください。発言者の名前を明記し、それぞれの発言内容を箇条書きにしてください。
(ここに文字起こししたテキストを貼り付ける)
生成結果




- 複数の参加者がいる会議で、発言内容を整理したい場合
- 誰が何を担当することになったのかを整理したい場合
- 誰が何を発言したのか明確にしたい場合
決定事項を明確にするプロンプト例
次に、会議の決定事項を明確に整理するプロンプト例を紹介します。決定事項やアクションプランをはっきりさせることで、会議後のタスク管理がスムーズになります。
以下の会議内容から、決定事項と次のアクションを抜き出してください。重要なポイントは箇条書きにして、担当者と期限も明記してください。
(ここに文字起こししたテキストを貼り付ける)
生成結果



上記のプロンプトを使ってChatGPTに入力した結果、以下のような決定事項を明確にした議事録が生成されました!


- 会議後のタスク管理をスムーズに進めたい場合
- 次のアクションや担当者を明確にして、抜け漏れを防ぎたい場合
- 決定事項だけを共有したい場合や、会議後のフォローアップが必要な場合
無料版ChatGPTと有料版の違いは?
ChatGPT(チャットGPT)には無料版(GPT-3.5)と有料版(GPT-4)があり、出力の精度や応答スピードに違いがあります。結論から言うと、正確性や要約の質を求めるなら有料版がおすすめです。
無料版は、基本的な要約や箇条書きには十分対応できますが、複雑な会話のニュアンスを正確に捉えるのはやや苦手。
そのため、長い会議の要約や決定事項の抜き出しでは、精度にばらつきが出ることがあります。



それに対し、有料版は高精度な要約が可能で、発言の意図や議論の流れを正確に把握します。
重要な決定事項を明確に整理できるため、読みやすく、修正の手間が少ない議事録を作成できます。
読みやすく漏れのない議事録を作成したいのであれば有料版が最適ですが、議事録作成だけにコストをかけたくない場合は無料版でも十分かもしれません。
一方で、さらに精度を求めるなら、議事録特化のAIツールを検討するのも一つの案です。



次章では、ChatGPT以外の議事録作成ツールを紹介します。より高精度な議事録を求める方は、ぜひ参考にしてください!
ChatGPT以外の議事録作成ツールも活用しよう


ChatGPT以外でおすすめ議事録作成ツールは「Notta(ノッタ)」です。
NottaはChatGPTと違い、音声データの文字起こしが可能です。また、文字起こし後にAIが自動で要約してくれるため、録音から議事録作成までを一括で完結できます。
さらに、録音済み音声データの文字起こしはもちろん、ZoomなどのWeb会議ツールと連携した、リアルタイム文字起こしにも対応しています。
- 高精度な文字起こし
最新のAI音声認識エンジンを搭載。非常に高い精度で音声をテキスト化します。
- AIによる要約機能
長時間の会議やインタビューでも、AIが自動で要点を抽出し、効率的に議事録を作成できます。
- リアルタイム文字起こし
ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなどの主要なWeb会議ツールと連携し、会議内容をリアルタイムで文字起こしできます。
- 多言語対応
58言語の文字起こしと42言語への翻訳に対応しており、国際的な会議や多言語のインタビューでも活用できます。
- 多彩なデバイスとの同期
PC、スマートフォン、タブレットなど、複数のデバイス間でデータを自動同期でき、場所を選ばずに作業が可能です。
ただし、無料プランでは文字起こしの時間数や使える機能に制限があります。まずは無料版で試して、物足りなければ有料版への切り替えを検討すると良いでしょう。



直感的な操作性と高い精度で、議事録作成の効率化に大いに役立つツールです!


ChatGPTで議事録を作成する際によくある質問
それでは最後に、ChatGPT(チャットGPT)で議事録を作成する際によくある質問について見ていきましょう。
無料版ChatGPTでも議事録作成はできる?
無料版ChatGPT(GPT-3.5)でも、要点を箇条書きにする程度の議事録作成は可能です。
ただし、複雑な会話のニュアンスを正確に捉えるのは苦手なため、重要な決定事項の抜き出しや長文の要約では、精度にばらつきが出ることがあります。
正確な議事録を作成したい場合は、有料版(GPT-4)の利用がおすすめです。
ChatGPTで文字起こしはできる?
ChatGPTには、音声データを直接文字起こしする機能はありません。音声をテキスト化するには、Nottaなどの文字起こし専用ツールを使う必要があります。
文字起こしを済ませたテキストをChatGPTに入力することで、要約や議事録作成が可能になります。
ChatGPTで録音から議事録作成まで完結できる?
ChatGPTだけでは、録音から議事録作成までを完結させることはできません。
音声データの文字起こしができないため、Nottaなどの文字起こしツールを併用する必要があります。
ChatGPTのアプリでも議事録作成はできる?
ChatGPTのアプリでも、議事録作成は可能です。ただし、音声データの文字起こしはできないため、事前に文字起こしツールを使う必要があります。
アプリ版でも、プロンプトを工夫することで精度の高い議事録を作成できます。
情報漏洩のリスクはある?
ChatGPTに入力した内容は、運営元であるOpenAIのサーバーに保存される可能性があるため、情報漏洩のリスクがあります。
そのため、企業が情報漏えいのリスクを抑えるには、以下のようなChatGPTの「利用ルール」を定めることが有効です。
- ChatGPTを利用できる社員を限定する
- ChatGPTを利用できる業務を限定する
- 入力してはいけない内容を具体的に策定する
まとめ
ChatGPTを活用すれば、議事録作成をスピーディーかつ正確に行えます。
要点の整理や決定事項の明確化が簡単になり、プロンプト(指示文)を工夫することで、要約の形式や強調ポイントを自由に調整できるため、読み手に合わせた議事録の作成も可能です。
効率よく議事録を作成するために、ChatGPTをぜひ活用してみてください。