画像生成AIを活用して稼ごうと考えても、商用利用が可能なのか分からず諦める人も多いです。
画像生成AIは基本的に商用利用できますが、利用規約で禁止しているサービスもあります。
この記事では、商用利用できる画像生成AI7選と、画像生成AIで稼ぐ5つの方法を紹介します。
また、画像生成AIを商用利用する際の法的な注意点についても解説するため、損害賠償や差留請求などの訴訟リスクを抑えられるでしょう。
記事を読めば、稼ぐために最適な画像生成AIを見つけて、法律に抵触することなく安全に利用できるよ。
画像生成AIによっては商用利用が可能
画像生成AIが作成したイラストは、基本的に商用利用が可能です。
多くの画像生成AIが、利用規約で商用利用を許可しているためです。ただし、商用利用を許可していないサービスもあるため、事前に利用規約を確認しましょう。
また、他者が作成したイラストに酷似していると、著作権法に違反する可能性があります。利用規約で商用利用が可能になっていても、著作権法に違反しないように注意してください。
画像生成AIのイラストを商用利用するメリット
画像生成AIのイラストを商用利用すると、「生産性の向上」や「イメージ通りのイラストを作成できる」などのメリットがあります。
画像生成AIのもっとも大きなメリットは、イラスト作成に時間がかからず「生産性を向上できる」ことです。
通常、イラストを作成する際は、構図を考えて下書きして、色塗りや仕上げなど多くの工程があります。画像生成AIを活用すれば、プロンプトを入力するだけで瞬時にイラストが完成して、余った時間を他のコア業務に使用できるでしょう。
また、イメージとは違う画像が生成されても、プロンプトを変更するだけで画像の調整ができます。
画像生成AIによっては回数が制限されている場合もあるけど、イラストの微調整を重ねればイメージ通りの画像を生成可能だよ。
商用利用ができる画像生成AIサイト7選
画像生成AIはさまざまなサイトで公開されていて、サービスごとに特徴があります。
ここでは、商用利用が可能な画像生成AIサイト7選を紹介します。目的に合った画像生成AIサイトを見つけて、仕事に役立ててください。
画像生成AI | クオリティ | 得意ジャンル | 生成枚数の制限 | 商用利用時の料金 | 操作性 |
DALL-E3 | ◎ | オールジャンルに強い | なし | 20ドル/月 | ◎ |
Leonardo.Ai | 〇 | リアル・ファンタジー・芸術的 | 約150枚/月 | 無料 | △ |
Adobe Firefly | 〇 | 人物・イラスト | 約25枚/月 | 無料 | 〇 |
Stable Diffusion | 〇 | 人物・写実的 | なし | 無料 | △ |
Canva AI | 〇 | アニメ調・幻想的 | 150枚/日 | 無料 | 〇 |
Midjourney | ◎ | 写実的・アート・イラスト | 200枚/月 | 10ドル/月~ | △ |
Novel AI | 〇 | アニメ調・幻想的 | 約200枚/月 | 10ドル/月~ | △ |
1.DALL-E 3|ChatGPTを連携して簡単に画像生成が可能なAI
DALL-E3はOpenAI社が開発した、ChatGPTで画像生成ができるAIです。
一般的な画像生成AIはプロンプトを入力しますが、DALL-E3は会話形式で指示が可能。会話を繰り返して、微調整しながら画像を生成できます。
ただし、DALL-E3を利用するには、ChatGPTの有料プラン(月20ドル)への加入が必須です。
「プロンプトの作成に慣れていない人」や、「すでに有料版のChatGPTを利用している人」におすすめのAIです。
2.Leonardo.Ai|芸術的な画像を無料で生成できるAI
Leonardo.Aiは、繊細で芸術的な画像を生成するのが得意なAIです。
有料版もありますが、無料版でも商用利用できる画像を生成できます。無料版は150トークンが付与されて、「1トークンで1画像を生成可能」です。(例外あり)
Leonardo.AIのサイトは英語のみで、登録時に少し手間取るかもしれません。
プロンプトは日本語入力にも対応しているので問題なく使用できるよ。
無料プランでは、生成した画像が他のユーザーにも公開されるため注意が必要です。商用で利用する場合は、基本的に有料プランを利用するのがおすすめです。
3.Adobe Firefly|編集機能が充実した無料の画像生成AI
Adobe Fireflyは、生成した画像の編集機能が充実したAIです。
一般的に画像生成AIのイラストは、他のサービスを利用して編集する必要があります。Adobe Fireflyを利用すれば、テキストの挿入や塗りつぶし・背景の変更など、さまざまな編集が可能。Adobeの他のクラウドサービスとの連携も簡単です。
さらに、著作権侵害の防止を防いで商用利用できる設計になっていて、法律に詳しくない人でも安全に使用できます。
ただ、編集機能が充実している分、操作に慣れるまでに時間がかかる可能性があります。
Adobe Fireflyは画像を生成するだけでなく、編集機能を駆使して、魅力的な画像を作成したい人におすすめです。
4.Stable Diffusion|美少女や女子学生など人物の生成が得意なAI
Stable Diffusionは、Stability AI社が提供する、写実的な人物の画像生成が得意なAIです。
Stable Diffusionを利用するには、以下の2つの方法があります。
- Webアプリケーションを利用する
- ローカル環境にStable Diffusionをインストールする
簡単に利用するには、Hugging FaceやDream StudioなどのStable Diffusionを利用したアプリケーションを使うのがおすすめです。
ローカル環境では生成枚数に制限なく利用できますが、インストールに手間取る可能性があります。
どちらの方法でも高いクオリティの画像を生成できるけど、日本語プロンプトには対応していないから、そこだけ注意。
英語が苦手な場合は、翻訳サービスを利用しながらプロンプトを作成するといいでしょう。
リアルな人物をメインに生成したい人におすすめのAIです。
5.Canva AI|無料で毎日150枚の画像を生成できるAI
Canva AIは、無料の会員登録をするだけで、毎日150枚の画像を生成できるAIです。
無料の画像生成AIは、月に100~150枚ほどに生成枚数が制限されています。しかし、Canva AIは「毎日150枚の生成が可能」です。
もともと、Canvaは画像編集サービスのため、生成した画像を自由に編集ができます。ただし、編集機能が豊富過ぎて、どれを操作したらいいのか分からない場合があります。編集機能をいろいろと試して、徐々に慣れてください。
Canva AIは、無料で毎日多くの画像を生成したい人や、豊富な編集機能を利用したい人におすすめです。
6.Midjourney|トップレベルのクオリティの画像を生成できるAI
Midjourneyは、芸術的でプロが創作したような画像を生成できるAIです。
画像生成AIの中では有名な部類で、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSには毎日のように画像が投稿されています。どの画像もクオリティが高く、プロのイラストレーターや芸術家からの評判も高いです。
ただし、無料版の提供はなく、最低でも毎月10ドルのベーシックプランに加入する必要があります。
ベーシックプランでは毎月200枚までの画像を作成可能ですが、スタンダードプラン(30ドル/月)に加入すると「無制限に生成」できます。
お金を掛けてでもクオリティの高い画像生成をして、広告やホームページなどで成果を上げたい人におすすめのAIです。
7.Novel AI|イラストに特化した画像生成AI
Novel AIは、作家活動をする人のために、挿絵の作成に特化した画像生成AIです。
迫力あるイラストやデフォルメされたかわいいイラストなど、さまざまなジャンルに対応しています。
小説の書き出しをサポートしてくれる「文章作成機能」もあるから、作家活動をしている人には嬉しいポイントだね。
ただし、無料版の機能は文章作成機能のみです。イラスト生成をするには、月額10ドルの「Tabletプラン」に加入する必要があります。
Tabletプランでは、月に約200枚の画像を生成可能です。また、日本語でのプロンプト入力はできないため注意してください。
AmazonのKindleやコミックマーケットなどで同人小説を販売している、作家活動が趣味の人にイチオシの画像生成AIです。
商用利用可能な画像生成AIでできる5つの稼ぎ方
ここでは、商用利用可能な画像生成AIでできる5つの稼ぎ方を紹介します。
- イラスト販売
- 画像検索サイトへの掲載
- クラウドソーシングでの受注
- プロンプトの販売
- LINEスタンプの販売
本章を読めば、あなたに適した稼ぎ方を発見できて、より効率的に利益を上げられるでしょう。
1.イラスト販売
画像生成AIで作成した画像を、SNSや自分のサイトで販売します。
SNSに生成したイラストを掲載していると、DMで「〇〇の画像を作成してほしい」と依頼が入ることがあります。クオリティの高い画像をアップロードしていれば、依頼が入る確率が上がるでしょう。
販売価格は人それぞれですが、数千円から時には1万円を超えるケースもあります。
SNSでの宣伝が得意であれば、おすすめの稼ぎ方だよ。
SNS以外にも、メルカリShopやBASE(ベイス)などのECサイトを活用するのもおすすめです。
2.画像検索サイトへの掲載
画像検索サイトへイラストを登録して、ダウンロードされるたびに報酬を受け取る稼ぎ方もあります。
画像検索サイトとは、探している画像を検索してダウンロードできるWebサイトです。
画像検索サイトに登録されたイラストがダウンロードされれば、1ダウンロードにつき〇円という形で報酬を受け取れます。
ただし、画像検索サイトには多くの画像が登録されていて、競争率が高いです。クオリティが低いと、まったくダウンロードされない可能性もあります。
高品質な画像を生成できて、ユーザーのニーズを捉えるのが得意な人におすすめの稼ぎ方です。
3.クラウドソーシングサイトでの受注
クラウドソーシングサイトで、画像生成の依頼を受注して稼ぐ方法です。
画像生成AIは簡単に画像を生成できますが、狙った通りの画像を作成するのは難しいものです。そのため、さまざまな生成AIを使いこなす「プロンプトエンジニア」という新たな職業が生まれています。
クラウドソーシングサイトには、プロンプトエンジニアを必要とする依頼が多くあります。
依頼をこなして実績を増やせば、高額な報酬の依頼も受注できるようになる可能性大!
クライアントの希望に沿った画像を生成しなくてはいけないプレッシャーはありますが、大きく稼げる可能性がある方法です。
4.プロンプトの販売
AIが生成する画像は、プロンプトにより良くも悪くもなります。
初心者でも高品質な画像を生成するために、プロンプトを販売しているサイトがあるほどです。プロンプトの販売はサイトに登録するだけなので、イラスト販売やクラウドソーシングサイトなど他の稼ぎ方との併用も可能です。
プロンプトには、以下のようなジャンルがあります。
- アニメ
- イラスト
- ビジネス
- 医療
- 不動産
得意なジャンルを見つけて、特化したプロンプトを販売するのが稼ぐコツです。
5.LINEスタンプの販売
多くの人が使用しているアプリのLINEは、誰でもスタンプを販売できます。LINEスタンプが売れた際の収入金額は以下の通りです。
・収入金額=スタンプの売上総額-決済手数料(30%)×50%
スタンプの売上総額が10,000円の場合、決済手数料の3,000円が引かれた7,000円に50%を掛けた3,500円が収入になります。
人気のスタンプ製作者は、月に100万円以上を稼ぐケースもあります。
ライバルが多いためすぐに稼ぐのは難しいですが、スタンプがヒットすれば大きく稼げるでしょう。
画像生成AIを商用利用する際の注意点
画像生成AIを活用して稼ぐには、著作権やAIに関する法律を把握することが大切です。ここでは、画像生成AIを商用利用する際の注意点を解説します。
著作権問題について
画像生成AIが急速に普及して、生成した画像の著作権問題が社会的な話題となっています。AIで生成した画像が、知らないうちに他人の著作権を侵害している可能性があるため注意が必要です。
AIが生成した画像は、基本的に通常の著作権侵害と同様に判断されます。以下の条件に当てはまると、著作権侵害と判断される可能性が高いです。
- 既存の画像との類似性が高い
- 既存の画像を参考に作られた(依拠性)
著作権侵害が認められると、損害賠償請求や画像の差止請求を求められる可能性があります。また、刑事罰の対象にもなるため、著作権侵害をしないように心がけましょう。
AIに関する法律について
生成AIは比較的新しい技術のため、法整備が進んでいないのが現状です。
文化庁と政府が一体となり議論を進めていて、新たな法律が制定されたら、各サービスの利用規約が大きく変更されるでしょう。
現在は商用利用が認められていても、今後は不可となる可能性もあります。生成AIに関する議論の動向や法整備を注視して、利用環境の変化に対応できるようにしましょう。
まとめ
画像生成AIは、商用利用を認めているサービスが多いです。しかし、利用規約で商用利用を禁止しているケースもあり、事前に確認することが大切です。
商用利用できる画像生成AIには、DALL-E3やLeonardo.AIなど、さまざまな種類があります。それぞれに得意ジャンルが異なるため、あなたの目的に合うAIを選びましょう。
画像生成AIの利用に慣れてきたら、イラスト販売や画像検索サイトなどで稼ぐことが可能です。
生成した画像を販売する場合は、著作権を侵害しないように注意しながら、法整備の動向も把握してください。
著作権侵害について把握したうえで画像生成AIを活用すれば、満足できる金額を稼げるようになるでしょう。