アプリを開発するには、計画からコーディング・テスト・デプロイと、多くの工程があり手間がかかります。
しかし、AI技術の進化により、アプリ開発が大幅に効率化されています。
そこで注目されているのが、モバイルアプリ開発AIの「Rork(ローク)」です。
この記事では、Rorkの特長や、実際にアプリを作成する流れを解説します。
プログラミング知識のない人でも、Rorkを活用できるか判断する手助けとなるでしょう。
Rorkとは?
Rorkとは、テキストで指示をするだけで、簡単にモバイルアプリを生成できるAIです。
これまで、アプリを自動生成できるAIは存在しましたが、Rorkはモバイルアプリに特化していることが特長です。
開発用フレームワークに「React Native」を採用しており、AndroidとiOSの両方に対応したモバイルアプリを作り出せます。
プログラミングの知識は不要で、アプリのレイアウトからデザイン、さらに実際に利用できる状態にするデプロイまで、すべてRorkが作業をしてくれます。

Rorkによりアプリ開発がもっと身近になり、さまざまなアイディアを思い通りに実現できるようになるでしょう。
Rorkの特長とできること
Rorkはテキストからモバイルアプリの生成をして、ワンストップで公開まで行うことができるAIプラットフォームです。
ここでは、Rorkの特長とできることを解説します。
テキストからモバイルアプリを生成できる
Rorkの最大の特長は、プログラミングは不要で、テキストの指示のみでモバイルアプリを生成できることです。
作りたいアプリの機能をテキストで説明するだけで、AIが内容を読み取り、アプリを自動で構築してくれます。



これまでのアプリ開発では、専門的な知識や多くの時間が必要でしたが、Rorkを使えば、誰でも簡単にアプリを作り出すことができます。
ワンストップでアプリ生成から公開までできる
アプリの開発は、設計→開発→テスト→公開という流れで、作業を分担するのが一般的です。
しかし、Rorkを使えばアプリ開発の工程をワンストップで完結させることができます。
ワンストップでアプリを公開できれば、開発期間の大幅な短縮に繋がります。



また、アプリを初めて公開する人にとってもハードルが下がり、途中で挫折する人が減るでしょう。
さらに、Rorkには公開前の実機テスト機能も備えています。
画面上に表示されたQRコードをスマートフォンで読み取るだけで、公開前のアプリをスマートフォン上でテストが可能です。
使いやすいユーザーインターフェース
Rorkはプログラミングの知識がない人でも、直感的に操作できます。



使いやすいユーザーインターフェースが搭載されていて、事前に使い方を学習する必要がないためです。
また、以下のような機能が標準で搭載されており、初心者でも質の高いモバイルアプリを生成できます。
- ユーザー認証
- ダッシュボードやレイアウトの自動生成
- バーコードスキャン(有料プランのみ)
- アナリティクス(分析)機能
これらの機能を活用すれば、プロが作り出すようなモバイルアプリに仕上がるでしょう。
Rorkの評判・口コミ
ここでは、実際にRorkを使用した人の評判や口コミを紹介します。
テキストからモバイルアプリを生成し、TestFlightでの公開までやってくれる「Rork」がやばすぎる
— くるしば | Udemyベストセラープログラミング講師 (@shiba_program) April 22, 2025
動画ではインスタグラムのクローンを作っているがクオリティが高すぎる
TestFlightの公開までやってくるのもめちゃよい
プロトタイプを作って公開するまでに人間の作業がほぼいらなくなる pic.twitter.com/luGEmeXRsF
上記の口コミでは、Rorkで生成したアプリのクオリティや、公開までの作業効率向上が評価されています。
この口コミのように、ワンストップでコーディングからデプロイまでおこなえるのは、Rorkの大きなメリットです。
ノーコードでの開発も可能なので、アプリ開発にかかる時間が大幅に短縮されるでしょう。
【次にバズるノーコードはこれ?】
— nocall.ai | 生成AIで業務革新 (@nocall_ai) April 14, 2025
話題の「RORK」使ってみた。
・テキストからアプリ構築
・UIもそれっぽく爆速で出てくる
・QRコードでスマホ実機確認も可能
ただ、細かい仕様はAIに任せすぎると雑になるので、しっかり指示出すのがコツ! pic.twitter.com/iw7R6ysuKF
上記の口コミでは、アプリ生成の速さを評価しながらも、細かな指示を出さないと雑になると指摘されています。
たしかに、アプリはさまざま機能が搭載されているため、AIに伝わるように詳しく指示をしないと、意図しない部分が修正されてしまう可能性があります。



無駄にメッセージ回数を消費してしまわないよう、プロンプトはできるだけ具体的に記載するのがコツです。
Rorkなんかもどかしいなあ。1画面がうまくても次の画面で動かなくなってたり。テンプレとしてガーーっと作ってもらうにはいいかもしれない。データの出し入れも苦手かなあ。ExpoGoで試せるのは良い
— りょーー (@WAZGO) March 31, 2025
上記の口コミでは、Rorkで生成したアプリにエラーが多いと指摘しています。



実際にこの記事を執筆する際にアプリを生成した際も、複数のエラーが発生しました。
アプリ生成の精度は向上する余地があるので、今後に期待しましょう。
Rorkの料金体系
Rorkは無料でも利用できますが、AIに指示(メッセージ)を出せる回数に制限があります。



生成されたアプリを修正する際にも指示が必要となるため、メッセージ回数が多い方が、イメージ通りのアプリを作成しやすくなります。
以下は、Rorkの料金プラン一覧です。
プラン名 | 料金 | メッセージ回数 |
---|---|---|
無料プラン | 無料 | 5回/日、30回/月 |
ジュニアプラン | 20ドル/月 | 100回/月 |
ミドルプラン | 50ドル/月 | 250回/月 |
シニアプラン | 100ドル/月 | 500回/月 |
スケール1Kプラン | 200ドル/月 | 1,000回/月 |
プログラミングスキルがある人であれば、生成されたアプリのコードをダウンロードして自分で修正することも可能です。



しかし、プログラミングの知識がない人は、自分で修正するのが難しいため、メッセージ回数を考慮してプランを選びましょう。


また、無料プランではメッセージ制限の他にも、以下の制限があります。
- コードのダウンロード不可
- App StoreやGoogle Playへの直接公開不可
無料プランは、基本的にRorkをお試しで使うためのプランと考えましょう。
本格的にアプリ開発や公開を目指す場合は、有料プランへの移行を検討するのがおすすめです。
Rorkの始め方と基本操作
ここでは、Rorkを初めて使う人向けに、始め方と基本操作を画像付きで解説します。
まずは、Rorkの公式サイトへアクセスしてください。
Rorkを使用するには、Googleアカウントが必要です。Googleアカウントを持っていない人は、事前に作成しておきましょう。
Rorkのトップ画面は非常にシンプルで、プロンプトの入力欄が分かりやすく表示されています。



類似サービスの「bolt.new」と似たデザインのため、直感的に使いやすいでしょう。
bolt.newについて詳しくは、以下の記事で詳しく解説しています。


モバイルアプリを作るには、入力欄に作りたいアプリのプロンプトを入力します。
入力欄の下には、見本となるプロンプトがいくつか表示されています。
まずは、見本と同じアプリを作ってみるのがおすすめです。



見本をクリックすると、プロンプトが自動入力されます。
プロンプト
Make a meditation timer with a timer that counts down from 10 minutes to 0.
(10分から0分までカウントダウンする瞑想タイマーを作ってください)
プロンプトを入力してEnterキーを押すと、AIが自動でアプリを生成します。
アプリは数分で完成します。完成画面は次のような構成になっています。
- 右上(緑枠):リロード、iOSモード、Androidモードの切り替えボタン
- 左側(青枠):AIの思考過程や生成したフォルダ一覧
- 中央(赤枠):実際に生成されたアプリ画面
スマートフォンで画面上に表示されるQRコードを読み取ると、実機テストもすぐに開始できます。
生成したアプリがイメージと異なる場合は、左下のプロンプト入力欄から修正の指示を出します。
たとえば、「デザインを変更したい」「機能を追加したい」など、要望を具体的に伝えることで、AIに再修正してもらえます。
アプリを公開する前には、必ず動作確認を行いましょう。
iOSモードかAndroidモードを選んで、QRコードをスマートフォンで読み取ると、実機でのテストが可能です。



正常に動作するか、自分の目でチェックしておきましょう。
モバイルアプリのテストがが完了したら、公開作業に進みます。
右上にある「Publish」をクリックしてください。



iOSとAndroidへの公開に必要な作業は、自動で進行します。
公開作業が完了すると、URLとQRコードが表示されます。



このURLまたはQRコードをシェアすることで、誰でもあなたが作成したアプリを利用できるようになります。
Rorkでアプリを作ってみた
ここでは、実際にRorkを使ってモバイルアプリを作ってみます。
今回は見本の中にある、お天気アプリを作成してみましょう。
プロンプト
「Design a weather dashboard with a list of cities that the user can track.」
ユーザーがユーザーが追跡できる都市のリストを含むダッシュボードを設計します



プロンプトを入力してから、3分ほどでアプリが完成しました。
完成したアプリでは、天気を確認したい都市を任意で追加できます。
今回は、東京とロンドンを加えてみました。
都市名をクリックすると、それぞれの都市のより詳細な天気情報が表示されます。



最初の状態では、やや視覚的に寂しかったため、デザインをカラフルにするための修正プロンプトを入力しました。
プロンプト
天気が雨の都市は青色で表示、晴れの都市はオレンジ色で表示、曇りの都市は灰色で表示してください。
このお天気アプリは、Rorkにたった2回の指示をするだけで完成しました。
Rorkに関するよくある質問
Rorkはリリースされてまだ間もないため、情報が体系的にまとまっていません。
ここでは、ユーザーがよく疑問に思う点をまとめました。
日本語で利用できる?
Rorkは、日本語でのプロンプト入力が可能です。
日本語で指示をしても、AIが内容を理解し、問題なくモバイルアプリを生成してくれます。



ただし、Rorkのサイト自体は英語表記となっています。
そのため、英語が苦手な方は、翻訳アプリやブラウザの翻訳機能を活用するとスムーズに操作できるでしょう。
Rorkは無料で使えるの?
Rorkは、機能の制限はありますが、無料で利用可能です。
無料プランでの機能制限は、以下の通りです。
- メッセージの回数制限
- コードのダウンロード不可
- App StoreやGoogle Playへの直接公開不可



この中で、特に注意が必要なのがメッセージ回数の制限です。
クオリティの高いアプリを作成するためには、AIに何度も細かな修正指示を出す必要があります。
無料プランでは、1日5回までというメッセージ制限があるため、思い通りにアプリを仕上げるのはやや難しいかもしれません。
そのため、Rorkを無料プランで試して気に入った場合は、早い段階で有料プランに移行することをおすすめします。
商用利用はできる?
Rorkは法人として利用する場合に限り、商用利用が可能です。
Rorkの利用規約の中には、以下のような文章があるためです。
当社のサービスの利用ライセンス
本規約に従い、当社はお客様に、本サービスを利用するための限定的、個人的、非独占的、譲渡不可のライセンスを付与します。法人のお客様の場合、このライセンスには本サービスを商用目的で利用する権利が含まれます。その他のすべてのお客様の場合、このライセンスは個人利用に限定され、再販または再配布は認められません。
(Google自動翻訳を利用)
個人利用の場合は商用利用が認められていないので、注意が必要です。
利用規約に反すると、アカウントの削除や作成したアプリの公開停止を求められる可能性があります。
まとめ
Rorkは、プログラミングの知識がない人でも簡単にモバイルアプリを作成できるAIツールです。
アプリを作るだけでなく、テストから公開までワンストップでAIがサポートしてくれます。
また、クロスプラットフォームに対応しているため、iOSとAndroidのアプリを作成可能です。



使いやすいユーザーインターフェースも大きな特長のひとつです。
直感的に操作できる構造になっていて、ユーザー認証機能やアナリティクス機能など、さまざまな機能を簡単に実装できます。
Rorkは、コーディングから公開までを一貫して行える革新的なAIです。
プログラミング初心者から法人ユーザーまで、幅広く活用できるでしょう。
ぜひRorkを活用して、あなたのアプリ開発の効率を大きく向上させてください。