近年、自分の求める画像やイラストを瞬時に生成できるAIツールが登場したことにより、クリエイティブな作業が以前にも増して効率的に行えるようになりました。
しかしながら、こういった生成AIツールを使用する際、アカウント作成に手間が掛かることも少なくありません。
そこで本記事では、登録不要かつ無料で簡単に画像生成ができるAIサイトについて、実際にそのサイトで生成した画像も交えながらご紹介します。
手軽にAI画像生成を試してみたい方、趣味や仕事の関係で画像を生成したい方は必見です。
それぞれの特徴や使用時の注意点を踏まえた上で、気になる商用利用や著作権についても解説していきます。
登録不要のAI画像生成サイトの選び方
AI画像作成サイトによって、それぞれが得意としている作風やクオリティなどは様々です。
ここでは、その選び方を3つ解説します。
1. どのような作風が得意か
AI画像生成サイトによって、アニメ風やイラスト風、リアル写真風など、得意とするジャンルが異なります。
自分が欲しい作風や用途が明確になっている場合は、生成例を参考に特徴を見極めることが重要です。
2. 日本語に対応しているか
AI画像作成サイトによっては、日本語に対応していないものもあります。

日本語に対応しているサイトを選ぶことで、英語に翻訳したプロンプトを用意する手間が省ける他、細かい要望やニュアンスがより伝わりやすくなります。
日本語以外の言語が苦手な方は、自分が求める画像をスムーズに生成するためにも、日本語への対応の有無を確認すると良いでしょう。
3. 料金形態について
本記事では無料で使えるAI画像生成サイトを紹介しますが、無料枠には生成回数や画像の解像度、商用利用の可否などの制限が設けられている場合があります。



広告表示や一定時間待機などでコストを回収している場合もありますので、スムーズに画像生成を進めるにあたって、使う際にどの程度まで無料なのかを確認しましょう。
【登録不要】無料のおすすめAI画像生成サイト7選
実際に、どのAI画像生成サイトが登録不要、かつ無料で使えるのでしょうか?
本記事では、下記の7つのサイトをピックアップしてご紹介します。
サイト名 | 生成可能枚数 | 商用利用 | 日本語対応 | 生成 | テキストから画像から生成 |
Dream by WOMBO | 制限なし | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Ainova AI | 50枚/日 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Artguru | 5枚/日 | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
AI Image Generator | 制限なし | ◯ | △ | ◯ | × |
Diffusion Art | 制限なし | ◯ | × | ◯ | ◯ |
Craiyon | 制限なし | ◯ | × | ◯ | × |
Fotor AI Art Generator | 制限なし | × | ◯ | ◯ | × |
1. Dream by WOMBO|スマホアプリ発のブラウザ版


Dream by WOMBOは、テキスト入力だけで色彩豊かな画像を瞬時に生成できる点が強みの、アプリ発のAI画像生成サービスです。
豊富なスタイルプリセットがイメージ付きで用意されているため、手軽に多様なビジュアル表現を楽しめます。



また、専用アプリが開発されているため、スマホを含む幅広いデバイスで快適に利用できるのも魅力です。
生成速度も比較的速く、スタイル選択のUIも分かりやすいため、AI初心者でも数ステップで好みの作品を得られるでしょう。



ただし、無料版では生成枚数やスタイルのレパートリーに制限がある点に留意が必要です。
さらに、サイトの言語が英語であるため、英語でプロンプトを入力した方が意図したイメージに近い結果を得やすい場合もあります。
Dream by WOMBOは、アート寄りの作品を気軽に作りたい人や、SNSで映えるビジュアルを短時間で生成したい人に向いています。
特にタトゥーや浮世絵、クレイアートなどの個性的なイラストを生成しやすいため、趣味でイラストを楽しむ方はもちろん、アイデア出しを効率化したいクリエイターにも幅広く活用できるAIツールです。
2. Ainova AI | 日本語でアニメ風イラストが生成できる


Ainova AIは、細かい服装や動作、状況を日本語で指示を出すことができる、Stable Diffusionを使用した画像生成サイトです。
画像のサイズは7種類から選択することが可能で、SNSアイコンに使用する際には1:1、全身を映したいときは9:16といったように、目的に応じてサイズを設定できます。



画像から画像を生成できる「Ainova AI(i2i)」を活用することで、修正を行うことも可能です。
修正を行いたい場合は、画像をアップロード後、修正したい箇所をプロンプトとして入力します。
画像を生成後、20枚までは自動的に履歴に保存され、それ以上は保存できないため、気に入った画像については自分で保存しておくのがおすすめです。



また、Ainova AIで生成した画像を商用利用することは可能ですが、その画像に著作権侵害があった場合にリスクを負うのは利用者自身です。
使用したデータセットの中に人気のマンガやアニメのキャラクターが含まれていないか注意しましょう。
Ainova AIは、日本語で細かく設定を盛り込んだ画像を生成したい人におすすめです。画像の生成に時間がかかるので、時間がある際に生成するのが良いでしょう。
3. Artguru|写真のイラスト化、アバター作成も可能


Artguruは、AI画像生成だけでなく、写真のイラスト化、アバター作成も可能な画像生成サイトです。
ギャラリーに他ユーザーの生成例が掲載されており、プロンプトのコピー、画像のダウンロードも可能で、豊富な事例を参考にしながら、自分好みのプロンプトを組み立てられるのが強みです。



描いてほしくない内容を指定できるネガティブプロンプトを入力できるため、より自分が求めているものに近い画像が生成できます。これにより、AI生成画像によくある画像内の矛盾を防ぐことも可能です。
画像の生成時にはクレジットが必要となりますが、1日あたり5枚まで無料で提供されます。
追加で画像を生成したい場合は翌日まで待つか、Artguru Pro価格プランの購入が必要です。



生成画像は個人利用のみ認められており、商用利用の場合は「support@artguru.ai」へのメールでの連絡が必要となります。
Artguruは、写真のイラスト化やアバター作成に対応しているため、自分がすでに持っている写真を活用してクリエイティブ画像を作成したい人におすすめです。
ギャラリーで他のユーザーによる生成事例を見ることで、自分の画像生成の幅を広げやすいというのもArtguruならではのメリットです。
4. AI Image Generator|スピーディにアニメ風イラスト生成が可能


AI Image Generatorは、シンプルかつ汎用的なAI画像生成が可能で、複数のモデルを切り替えて使える柔軟性が強みです。



目的に応じてリアル系やアニメ系などを選べるため、幅広いビジュアルニーズに対応しやすい設計となっています。
AI画像生成サイトの中では最もシンプルなUIで、プロンプトを入力してモデルを選び、「generate」ボタンを押すだけの簡単ステップが特徴です。
生成結果が複数表示されるため、自分の求めるスタイルに合ったものを素早く確認できます。また、ランダムにプロンプトを生成してくれる機能が備わっている他、Artguruと同様にネガティブプロンプトを入力することも可能です。



日本語でもプロンプトを入力することは可能ですが、解釈が安定しておらず、指示通りに生成してくれないことが多々あります。シンプルな英語やキーワードを使うと精度が上がりやすくなります。
AI Image Generatorは、とにかく手軽にAI画像生成を試してみたい初心者から、より高精度なものを求めるクリエイターやマーケターまで幅広く活用できます。
シンプルなUIで直感的に指示を出すことができ、スピーディに画像を生成してくれるため、使いやすさを求める人におすすめです。
5. Diffusion Art | リアルな風景からアニメ・イラストまで幅広く生成


Diffusion Artは、Stable Diffusion系のAIモデルを活用して高品質な画像を生み出すプラットフォームで、アーティスティックな作風からリアルな風景まで多彩にこなせる点が強みです。
通常の画像生成だけでなく、アニメ調のイラストに特化したモードなども用意されています。



大きな特徴は、ネガティブプロンプトの入力も含め、ユーザーの細かな要望を盛り込んだテキストプロンプトに対応しやすい点です。
例えば「Cool Japan Diffusion」モデルを選択すると、さらにそこから「Anime」「Manga」「Game」といった細かい調整も可能となっています。
サイトの言語設定を日本語にすることは可能ですが、日本語でのプロンプトの入力には対応していません。



ただ、英語でキーワードを入れるとプロンプトをいくつか英語で提案してくれるので、イメージが固まっていない状態で画像を生成する際のアイデア出しとしても活用できます。
幅広いジャンルを一つのプラットフォームでカバーしたい方や、リアルな風景からアニメ・イラスト調まで多彩に作り分けたい方におすすめです。
ネガティブプロンプトの入力も可能であるため、細部にわたる表現や不要な要素の排除を重視したいクリエイターにも適していると言えます。
6. Craiyon|多彩なビジュアルを一度に9枚生成


Craiyon(旧称DALL-E mini)は、シンプルなテキスト入力で複数パターンの画像を一気に9枚生成してくれる点が強みです。
クイックに生成結果を見られる他、他のユーザーの作成した画像、並びにプロンプトを参考にすることもできるため、アイデア発想やSNS向けのネタ作りに活用しやすいのが特徴です。



ただし、他のサービスと比較し、生成される画像のクオリティにばらつきがあり、日本語でのプロンプトの入力には対応していません。
一度にいくつかの画像を生成したいという方や、ユニークなアイデアのビジュアル化をすぐに楽しみたい方におすすめです。
7. Fotor AI Art Generator|アートやグラフィックに強く、写真編集にも対応


テキストから美しいアートやグラフィックを生成してくれるのが強みで、アクリル絵の具や油絵、色鉛筆風といった幅広いレパートリーが展開されています。
生成した画像の調整も手軽で、写真を加工するように背景透過や肌のレタッチを行うことも可能です。



アップロードした画像から新たにAI画像を生成することはできませんが、アップロードした画像のイラスト化やAIを活用した加工は可能です。
画像の生成のみであれば無料でも十分に活用することができますが、その後の細かい加工や修正は一部の機能が有料コンテンツとなっています。より高度な編集を求める場合は、課金を視野に入れても良いかもしれません。
アートとしての完成度やグラフィックの多彩さにこだわりたい方におすすめです。
また、オリジナルのイラスト作品の生成だけでなく、写真の加工も含めて幅広いビジュアル表現が可能なため、デザイン性を重視するクリエイターの方にも活用していただけます。
登録不要で使えるAI画像生成サイトの注意点
気軽に使えるAI画像生成サイトをご紹介しましたが、いくつか注意点があります。
下記の点に留意しながら画像の生成、活用をしてみてください。
商用利用について
AI画像生成を仕事やビジネスシーンで活用したい場合は、サイトごとの利用規約やモデルのライセンスを必ず確認するようにしましょう。



本記事で紹介したものは無料、かつ登録不要で使えるAI画像生成サイトですが、商用利用が可能なのは有料プランで生成された画像のみというサイトも存在します。
また、商用利用する際に「AI生成であること」や「モデル名」などの表記が義務付けられている場合があるため、作品を公開・販売する前に、必要な文言やロゴを明記しておきましょう。
著作権について
AIで生成された画像の著作権については、いまだ法整備が十分に確立されていない段階です。



AIによる生成物は、人間の独自の思想や感情を反映した創作物とは異なるものの、知らず知らずのうちに他者の著作権を侵害してしまうリスクがあります。
特に画像をもとにAIに新たな作品を作らせる場合は、著作権フリーの素材や自分自身に権利がある写真を使用するなど、素材選びに注意を払うことが大切です。
また、AIが学習したデータの中に他者の著作物が含まれている可能性も否定できないため、特定の著作物を想起させるようなプロンプトの指定には十分に配慮しておきましょう。
セキュリティ面について
今回ご紹介したAI画像生成サイトは全て登録不要のものであるため、クレジットカードの情報等も含め、個人情報を一切入力せずに使用することが可能です。



ただ、ご自身で画像をアップロードして生成される場合は、機密情報が含まれる画像をアップしないように気をつけましょう。
まとめ
登録不要で使えるAI画像生成サイトは、手軽さが最大のメリットです。
初心者でも気軽にアニメやイラスト風のAI画像が生成できますし、プロの方がアイデア出しをする際にも役立ちます。
サービスごとに得意分野(アニメ風、イラスト風、写真風など)や日本語対応の有無、利用規約に差があるため、用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
ぜひアイデアの拡張やクリエイティブな作業の効率化に活用してみてくださいね!